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投稿日:2026.07.22

全部原価計算と直接原価計算の違いとは?利益への影響と使い分けを解説

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「決算書では利益が出ているものの、製品ごとの採算が分からない」 「在庫が増えると利益が大きく見える理由を知りたい」 「損益分岐点や限界利益を経営判断に活用したい」

このような場面では、全部原価計算と直接原価計算の違いを理解しておく必要があります。

両者の主な違いは、固定製造原価を製品原価に含めるかどうかです。この違いにより、期末在庫の評価額や利益を計上する時期が変わります。

全部原価計算は、製品や仕掛品の評価を含む外部向けの決算に必要な考え方です。一方、直接原価計算は、限界利益や損益分岐点を把握し、価格設定や受注可否などを検討する際に役立ちます。

この記事では、全部原価計算と直接原価計算の違い、在庫の増減が利益に与える影響、目的に応じた使い分けを解説します。

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全部原価計算と直接原価計算の違い

全部原価計算と直接原価計算では、固定製造原価の扱いが異なります。

全部原価計算では、変動製造原価と固定製造原価の両方を製品原価に含めます。直接原価計算では、変動製造原価だけを製品原価とし、固定製造原価は発生した期間の費用として処理します。

主な違いは次のとおりです。

項目 全部原価計算 直接原価計算
製品原価に含める範囲 変動製造原価と固定製造原価 変動製造原価
固定製造原価の扱い 製品や仕掛品に配賦する 発生した期間の費用とする
期末在庫の評価 固定製造原価を含む 固定製造原価を含まない
利益への影響 生産量と販売量の差によって利益が変動する 生産量だけを増やしても固定製造原価は在庫へ繰り延べられない
主に確認する利益 売上総利益・営業利益 限界利益・営業利益
主な用途 外部向けの決算・棚卸資産の評価 社内の採算管理・損益分岐点分析
利用場面の例 決算書作成・製品原価の算定 価格設定・受注可否・商品別採算の確認

全部原価計算と直接原価計算は、どちらか一方だけが正しいという関係ではありません。外部報告と社内管理では必要な数字が異なるため、目的に応じて併用するのが一般的です。

全部原価計算とは?

全部原価計算は、製品の製造にかかった変動製造原価と固定製造原価を、いずれも製品原価に含める方法です。

ここでいう「全部」は、会社で発生したすべての費用を意味するものではありません。製品原価に含めるのは、原則として製造に必要な原価です。販売部門の人件費や広告宣伝費、本社の総務・経理部門の人件費などの販売費及び一般管理費は、通常、製品原価には含めず、発生した期間の費用として処理します。

全部原価計算に含まれる原価

製造原価は、材料費・労務費・経費に分ける方法と、直接費・間接費に分ける方法があります。

代表的な内容は次のとおりです。

原価の種類 内容の例
直接材料費 製品に直接使用した原材料・部品
直接労務費 製品の製造作業に直接従事した従業員の賃金
直接経費 特定の製品について直接把握できる外注加工費など
製造間接費 工場の賃借料・製造設備の減価償却費・工場管理部門の人件費・補助材料費など

製造間接費は、特定の製品に直接対応させることが難しい費用です。そのため、作業時間・機械稼働時間・生産数量など、合理的な基準を用いて製品へ配賦します。

全部原価計算による製品原価は、次の式で表せます。

全部原価計算による製品原価 = 変動製造原価 + 固定製造原価

固定費と変動費の区分には注意が必要

固定費は、一定の範囲では生産量が変わっても総額が大きく変わらない費用です。工場の賃借料や製造設備の減価償却費などが該当します。

変動費は、生産量や稼働量に応じて総額が増減する費用です。原材料費や生産数量に連動する外注加工費などが代表例です。

ただし、費用の性質は契約や給与体系によって異なります。例えば、直接労務費であっても、固定給で支払っている部分は固定費に近い性質を持ちます。また、工場の電気代は、基本料金部分が固定費、使用量に応じた部分が変動費となる場合があります。

「直接費か間接費か」と「変動費か固定費か」は別の区分です。直接費だから必ず変動費になるわけではありません。

全部原価計算のメリット

全部原価計算では、製品の製造に必要な固定製造原価まで含めて原価を算定できます。

主なメリットは次のとおりです。

  • 製品や仕掛品の評価に必要な製造原価を算定できる
  • 固定製造原価を含む製品1単位当たりの原価を確認できる
  • 外部向けの決算書と整合した原価情報を作成できる
  • 中長期的な販売価格を検討する際に、固定費を含めた採算を確認できる

固定費を回収できない価格で販売を続けると、販売数量が増えても会社全体の利益が残らない可能性があります。中長期的な価格設定では、変動費だけでなく固定費を含めた原価も確認する必要があります。

全部原価計算のデメリット

全部原価計算では、固定製造原価を一定の基準で製品へ配賦します。配賦基準によって製品別原価が変わるため、基準の決め方が適切でなければ、製品ごとの採算を正しく判断しにくくなります。

また、生産量が販売量を上回って在庫が増えると、固定製造原価の一部が在庫として翌期以降へ繰り延べられます。その結果、増産によって当期の利益が大きく見えることがあります。

短期的な受注判断や販売数量の検討では、全部原価だけを見ると判断を誤る可能性があります。限界利益や固定費の回収状況も併せて確認することが重要です。

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直接原価計算とは?

直接原価計算は、変動製造原価だけを製品原価に含め、固定製造原価を発生した期間の費用として処理する方法です。

直接原価計算による製品原価は、次の式で表せます。

直接原価計算による製品原価 = 変動製造原価

直接原価計算の「直接」は、直接材料費や直接労務費などの直接費だけを集計するという意味ではありません。製品原価を変動製造原価によって計算し、固定製造原価を期間費用とする考え方です。

変動費と固定費の扱い

直接原価計算では、費用が売上高や生産量に応じて増減するかどうかに着目します。

費用の区分 内容の例 直接原価計算での扱い
変動製造原価 原材料費・生産量に連動する外注加工費・機械稼働に伴う電力使用料など 製品原価に含める
固定製造原価 工場の賃借料・製造設備の減価償却費・製造監督者の固定給など 発生した期間の費用とする
変動販売費 売上高に連動する販売手数料・配送費など 限界利益の計算では変動費として差し引く
固定販売費及び一般管理費 本社家賃・本社管理部門の固定給など 発生した期間の費用とする

どの費用が変動費または固定費に該当するかは、勘定科目名だけでは決まりません。実際の契約内容や費用の発生状況を確認して区分する必要があります。

限界利益を確認しやすい

直接原価計算では、売上高から変動費を差し引いて限界利益を計算します。

限界利益 = 売上高 - 変動費

限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上高 × 100

限界利益は、固定費の回収と会社全体の利益にどの程度貢献しているかを示す金額です。

例えば、販売価格が1万円、販売に伴って増える変動費が6,000円の商品では、1個販売したときの限界利益は4,000円です。この4,000円が固定費の回収に充てられ、固定費を回収した後の金額が利益になります。

ただし、限界利益がプラスだからといって、長期間その価格で販売して問題がないとは限りません。中長期的には、固定費を含む全部原価を回収できるかも確認する必要があります。

CVP分析との関係

CVP分析は、売上高・変動費・固定費・利益の関係を分析する方法です。損益分岐点の計算は、CVP分析の代表的な用途の一つです。

損益分岐点売上高は、次の式で求められます。

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率

CVP分析を利用すると、次のような検討ができます。

  • 赤字を避けるために必要な売上高
  • 目標利益を達成するために必要な販売数量
  • 値下げによる限界利益への影響
  • 固定費が増えた場合に必要となる追加売上高
  • 商品構成が変わった場合の利益への影響

直接原価計算では変動費と固定費を分けて把握するため、CVP分析と組み合わせやすい特徴があります。

直接原価計算のメリット

直接原価計算の主なメリットは次のとおりです。

  • 商品・サービスごとの限界利益を把握しやすい
  • 生産量の増減によって固定製造原価が在庫へ繰り延べられない
  • 損益分岐点や目標利益に必要な売上高を計算しやすい
  • 短期的な受注可否や価格変更の影響を検討しやすい
  • 変動費と固定費を分けることで費用構造を確認しやすい

直接原価計算は、経営者や部門責任者が社内で利用する管理会計に適しています。

直接原価計算のデメリット

直接原価計算で算定した製品原価には、固定製造原価が含まれません。そのため、直接原価のまま期末の製品や仕掛品を評価し、外部向けの決算に使用することはできません。

外部報告用の決算では、固定製造原価を期末在庫と売上品へ配賦する調整が必要です。企業会計審議会の「原価計算基準」でも、直接原価計算を採用する場合、年度末には固定費を期末在庫と売上品へ配賦することが示されています。

参考:企業会計審議会「原価計算基準」

また、変動費と固定費を分けるには、費用の発生状況を確認しなければなりません。固定費と変動費の両方の性質を持つ費用もあるため、単純に勘定科目だけで区分すると、限界利益を正しく把握できないことがあります。

在庫の増減によって利益が変わる理由

全部原価計算と直接原価計算では、固定製造原価を費用にする時期が異なります。そのため、生産量と販売量が一致しない場合、両者の利益に差が生じます。

在庫が増えた場合の計算例

次の条件で比較します。

条件 金額・数量
期首在庫 0個
当期製造数量 100個
当期販売数量 80個
期末在庫 20個
1個当たり販売価格 2,000円
1個当たり変動製造原価 800円
当期の固定製造原価 60,000円

説明を分かりやすくするため、販売費及び一般管理費は考慮しません。

全部原価計算では、固定製造原価60,000円を製造数量100個へ配賦します。

1個当たり固定製造原価 = 60,000円 ÷ 100個 = 600円

したがって、全部原価計算による1個当たりの製品原価は1,400円です。

1個当たり製品原価 = 変動製造原価800円 + 固定製造原価600円 = 1,400円

両者の利益は次のようになります。

項目 全部原価計算 直接原価計算
売上高 160,000円 160,000円
売上数量に対応する変動製造原価 64,000円 64,000円
当期の費用となる固定製造原価 48,000円 60,000円
利益 48,000円 36,000円

全部原価計算では、期末在庫20個に対応する固定製造原価12,000円が棚卸資産として翌期へ繰り越されます。

期末在庫に含まれる固定製造原価 = 20個 × 600円 = 12,000円

そのため、この例では全部原価計算の利益が直接原価計算より12,000円多くなります。

在庫が減った場合

過去に製造した在庫を販売し、当期の販売数量が製造数量を上回ると、全部原価計算では過去に在庫へ含めた固定製造原価が当期の売上原価になります。

その結果、ほかの条件が同じであれば、在庫が減少した期は全部原価計算の利益が直接原価計算の利益を下回ることがあります。

利益差は、次の式で確認できます。

全部原価計算の利益 = 直接原価計算の利益 + 期末在庫に含まれる固定製造原価 - 期首在庫に含まれる固定製造原価

この調整は固定費調整と呼ばれます。

生産量だけを増やしても会社の収益力が高まったとは限らない

全部原価計算では、販売数量が変わらなくても、生産量を増やして期末在庫を積み増すことで当期利益が大きくなる場合があります。

しかし、在庫が増えただけでは売上代金は入金されません。保管費用や品質劣化、陳腐化、廃棄などの負担が生じる可能性もあります。

利益を確認する際は、損益計算書だけでなく、在庫数量・在庫回転期間・営業キャッシュフローも併せて確認する必要があります。

決算業務でお悩みの方へ
仕訳の確認、申告書の作成、税務署への届出。
決算期は経営者にとって大きな負担です。
本業に集中するために決算業務を任せてみませんか?
日々の記帳チェックから申告書作成・提出まで一括サポート。

全部原価計算と直接原価計算の使い分け

両者は業種だけで機械的に選ぶのではなく、数字を何に使用するかによって使い分けます。

外部向けの決算や棚卸資産の評価には全部原価計算を使う

自社で製品を製造し、期末に製品や仕掛品を保有する企業では、製造に必要な材料費・労務費・経費を棚卸資産の取得価額へ反映する必要があります。

直接原価計算を社内管理に使用している場合でも、外部向けの決算では固定製造原価を期末在庫と売上品に配賦する調整が必要です。

税務上も、自己の製造に係る棚卸資産の取得価額には、原材料費・労務費・経費などを含めることが原則です。具体的な算定方法は企業の製造工程や会計処理によって異なるため、期末在庫の評価方法を決める際は税理士へ確認することをおすすめします。

参考:国税庁「第2款 製造等に係る棚卸資産」

短期的な価格設定や受注可否には直接原価計算を活用する

追加注文を受けるか、期間限定の価格を設定するかなど、短期的な判断では直接原価計算が役立ちます。

例えば、通常の販売価格より低い注文であっても、追加受注によって増える変動費を上回る収入が得られ、既存の生産能力に余裕があれば、固定費の回収に貢献する可能性があります。

ただし、次の点も確認しなければなりません。

  • 追加受注によって残業代や外注費が増えないか
  • 通常価格で購入している顧客に影響しないか
  • 既存商品の生産や納期を圧迫しないか
  • 品質や取引条件に問題がないか
  • 中長期的に固定費を回収できる価格か

直接原価計算の数字だけで受注を決めるのではなく、生産能力や取引条件も含めて判断します。

中長期的な価格設定では全部原価も確認する

限界利益がプラスでも、その金額が固定費を十分に回収できなければ、会社全体では赤字になる可能性があります。

通常の販売価格や継続的な契約価格を決める際は、変動費だけでなく、製造設備・工場・管理部門などの固定費も回収できるかを確認する必要があります。

短期的な判断では直接原価計算、中長期的な採算確認では全部原価計算を利用するなど、検討期間によって数字を使い分けることが重要です。

製造業以外でも直接原価計算の考え方を利用できる

直接原価計算は製造業だけのものではありません。

サービス業・IT企業・小売業・飲食業などでも、売上高に応じて増える費用と、売上高にかかわらず発生する費用を分けることで、限界利益や損益分岐点を確認できます。

例えば、サービス業では案件に伴って発生する外注費や決済手数料、小売業では商品の仕入原価や販売手数料、飲食業では食材費などが変動費になりやすい費用です。

一方、人件費は雇用形態や勤務体制によって固定費にも変動費にもなります。業種名だけで決めず、自社での発生状況に合わせて区分してください。

中小企業では必要な範囲から導入する

中小企業では、最初から複雑な配賦計算や詳細な管理資料を作ろうとすると、入力や集計の負担が大きくなることがあります。

まずは、次の数字から確認できる状態をつくる方法があります。

  1. 商品・サービス別の売上高
  2. 売上高に伴って増える主な変動費
  3. 商品・サービス別の限界利益
  4. 毎月発生する固定費
  5. 会社全体の損益分岐点売上高

必要な判断に使わない情報まで細かく集計すると、運用が続かない可能性があります。経営者が毎月確認する数字を決め、その数字を作るために必要な部門・品目・勘定科目を設定することが大切です。

クラウド会計で原価や部門別損益を管理するときの注意点

クラウド会計では、取引に部門・品目・取引先などの情報を付けることで、店舗別・事業別・商品別の損益を集計しやすくなります。

例えばfreee会計では、取引に部門タグを付けて部門別会計を行う機能や、共通費を各部門へ配賦する機能が提供されています。ただし、利用できる機能は契約プランによって異なります。

クラウド会計を導入しても、変動費と固定費が自動的に正しく区分されるわけではありません。

次の項目を事前に決める必要があります。

  • どの商品・サービス・部門ごとに損益を確認するか
  • どの費用を変動費と固定費に区分するか
  • 複数部門に共通する費用をどの基準で配賦するか
  • 人件費をどの単位で集計するか
  • 毎月いつまでに数字を確定するか
  • 誰が入力内容を確認するか

設定が細かすぎると、入力漏れや担当者の負担が増えます。反対に、区分が大まかすぎると、商品別や部門別の採算を確認できません。

自社が判断に使う数字を決めたうえで、継続できる入力方法と確認手順を設計する必要があります。

自社に合う原価管理の方法が分からない方へ

原価計算は、費用を細かく分けること自体が目的ではありません。価格設定や受注可否、採用、設備投資など、自社が行う判断に必要な数字を確認できる状態をつくることが重要です。

明治通り税理士法人では、現在の会計処理や業務の流れを確認し、部門別損益や限界利益などを把握するための集計方法、クラウド会計の設定・運用についてご相談を受け付けています。

お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

全部原価計算と直接原価計算に関するよくある質問

全部原価計算と直接原価計算は、どちらが優れていますか?

目的が異なるため、どちらか一方が常に優れているわけではありません。

製品や仕掛品の評価を含む外部向けの決算には、固定製造原価を製品原価へ含める全部原価計算が必要です。一方、商品別の限界利益、損益分岐点、短期的な受注可否などを確認する際は、直接原価計算が役立ちます。

外部報告には全部原価計算、社内の採算管理には直接原価計算を利用するなど、両者を併用します。

直接原価計算では直接労務費をすべて変動費にしますか?

直接労務費が必ず変動費になるとは限りません。

製造数量や作業時間に応じて支給額が増減する部分は変動費として扱いやすい一方、固定給として支給している部分は固定費に近い性質を持ちます。

直接費か間接費かという区分と、変動費か固定費かという区分は別です。給与体系や勤務状況に応じて判断します。

固定費調整とは何ですか?

固定費調整とは、直接原価計算による利益と全部原価計算による利益の差を、期首・期末在庫に含まれる固定製造原価によって調整することです。

計算関係は次のようになります。

全部原価計算の利益 = 直接原価計算の利益 + 期末在庫に含まれる固定製造原価 - 期首在庫に含まれる固定製造原価

直接原価計算を社内管理に使用している企業が、外部向けの決算数値を作成する際などに必要となります。

生産量と販売量が同じなら利益も同じになりますか?

期首在庫がなく、当期の生産数量と販売数量が同じであれば、固定製造原価が期末在庫へ繰り延べられないため、通常、全部原価計算と直接原価計算の利益は一致します。

期首在庫がある場合や、固定製造原価の配賦差異などがある場合は、単純に一致しないことがあります。

原価の基本的な計算式を教えてください

基本式は次のとおりです。

全部原価計算による製品原価 = 変動製造原価 + 固定製造原価

直接原価計算による製品原価 = 変動製造原価

また、直接原価計算で使用する限界利益は次の式で求めます。

限界利益 = 売上高 - 変動費

ここでいう変動費には、変動製造原価だけでなく、売上高に応じて増減する販売手数料や配送費などの変動販売費を含める場合があります。

会計ソフトだけで直接原価計算を導入できますか?

会計ソフトの部門・品目・取引先などの機能を使えば、必要なデータを集計しやすくなります。

ただし、費用の区分、部門共通費の配賦基準、入力ルールなどは自社で決める必要があります。ソフトを導入するだけで、正確な直接原価計算が自動的に完成するわけではありません。

導入前に、何を判断するための数字なのかを明確にし、必要な範囲に絞って設定してください。

明治通り税理士法人が原価管理を支援します

原価計算は、計算方法を理解するだけでは十分ではありません。自社の取引をどの単位で集計するか、共通費をどのように配賦するか、作成した数字をどの判断に使うかまで決める必要があります。

明治通り税理士法人は、渋谷・横浜・札幌を拠点に、税務顧問・クラウド会計の導入・管理会計・資金調達などを支援しています。

現在の会計処理と集計方法を確認

原価管理を始める際は、現在の勘定科目、部門、品目、取引先などの設定を確認します。

集計したい単位と現在の入力方法が合っていない場合、取引ごとに必要な情報を追加できるよう設定を見直します。製造業だけでなく、店舗別・事業別・案件別の採算を確認したい企業もご相談いただけます。

原価計算の導入や見直しについては、業種、製造工程、利用中の会計ソフト、社内の入力体制を確認したうえで対応内容をご案内します。

月次の数字を経営判断に使える形にする

決算時に年1回数字を見るだけでは、採算の悪化や固定費の増加に気づくまで時間がかかります。

当法人では、部門別損益、商品・サービス別の採算、限界利益、予算と実績の差など、経営者が確認したい内容に応じて月次の数字を確認する方法をご提案します。

当法人の支援先には、月1回の財務会議を120回以上継続し、社員全体に経営数字への意識が浸透した企業もあります。

参考:株式会社CANDY・A・GO・GO様の支援事例

クラウド会計の導入と経理業務の見直し

明治通り税理士法人は、freee認定アドバイザー制度で最高位の5つ星を取得しており、freeeやマネーフォワード クラウドなどの導入を支援しています。

クラウド会計の導入では、会計ソフトの初期設定だけでなく、資料の回収、取引の登録、確認、月次締めまでの流れを見直すことも重要です。

当法人の支援事例には、Google Workspaceとクラウド会計などを連携し、書類チェック時間を約70%削減したケースがあります。

参考:経理DXによってチェック工数を削減した支援事例

※支援の内容や効果は、企業の状況によって異なります。掲載している事例は同様の結果を保証するものではありません。

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自社に合った原価計算を選ぶために

全部原価計算と直接原価計算の主な違いは、固定製造原価を製品原価に含めるかどうかです。

  • 全部原価計算は、変動製造原価と固定製造原価を製品原価に含める
  • 直接原価計算は、変動製造原価だけを製品原価に含める
  • 在庫が増えると、全部原価計算では固定製造原価の一部が翌期へ繰り延べられる
  • 直接原価計算では、限界利益や損益分岐点を確認しやすい
  • 外部向けの決算と社内の採算管理では、両者を使い分ける

原価管理では、細かな計算制度を作ることよりも、自社の判断に必要な数字を毎月継続して確認できることが重要です。

「商品や事業ごとの採算が分からない」「固定費を回収するために必要な売上高を確認したい」「クラウド会計で部門別損益を管理したい」とお考えの方は、明治通り税理士法人へご相談ください。

現在の会計処理や業務の流れを確認し、自社で継続できる原価管理と月次確認の方法をご提案します。

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