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投稿日:2025.11.07

負債純資産合計とは?貸借対照表の見方と計算式をわかりやすく解説

企業の財務状況を把握するために欠かせないのが「貸借対照表(バランスシート)」です。

その中の「負債純資産合計」は、企業が持っている資産がどのようなお金で支えられているのかを知るための、非常に重要な指標です。

本記事では、「負債純資産合計とは何か?」という基本から、貸借対照表との関係、計算式の確認方法、実務での読み解き方までを、初心者でもわかるように丁寧に解説します。

経営者や経理担当者はもちろん、これから会計を学びたい方はぜひご覧ください。

目次

負債純資産合計とは?意味と位置づけを簡単に解説

企業の財務状況を表す「貸借対照表(バランスシート)」には、いくつかの重要な指標がありますが、その中でも「負債純資産合計」は基本中の基本です。これは、企業が持っているすべての資産が、どのようなお金(借金や元手)によって支えられているかを示すものです。

もっと簡単に言えば、「企業がどれだけの資産を持ち、どのようにそれをまかなっているのか」を表す指標が「負債純資産合計」です。

この章では、「負債純資産合計」の意味や考え方について、わかりやすく紹介します。

貸借対照表(バランスシート)とは?

貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)は、企業の財務状況を一覧で把握するための基本的な財務諸表のひとつです。英語では「Balance Sheet(バランスシート)」と呼ばれ、その名のとおり左右の金額がバランスよく一致することが前提になっています。

貸借対照表の構造は、以下のように左右に分かれています。

  • 左側(借方):企業が持っている資産
  • 右側(貸方):その資産をどのように調達したか(負債+純資産)

このように、左側には現金や設備、売掛金などの資産が表示され、右側にはその資金源となる負債や純資産が記載されます。

この構造によって、企業がどのようにお金を集めて、どんな資産を持っているのかをひと目で把握できるようになっています。

負債純資産合計の定義と読み方

「負債純資産合計」は、貸借対照表における右側、つまり「負債」と「純資産」を足した合計のことを指します。この合計は、貸借対照表の左側である「資産合計」と同じ金額になるのが原則です。

これは、会計の基本ルールである「資産 = 負債 + 純資産」に基づいています。

たとえば、ある会社の資産合計が5,000万円なら、そのお金は負債(借入など)と純資産(資本金や利益の蓄積)を合わせて5,000万円になっている、という考え方です。このバランスがしっかり保たれていることが、健全な経営において重要なポイントとなります。

「負債純資産合計」と「総資産」の違いは?

「負債純資産合計」と「総資産」は、実際には同じ金額を示すものですが、見ている立場や視点が異なります。

「総資産」とは、会社が保有しているすべての資産の合計です。現金や預金、売掛金、在庫、設備などが含まれます。

一方、「負債純資産合計」とは、それらの資産をどのような方法で調達したのか、という点に注目した考え方です。つまり、借りたお金(負債)と、自分たちの元手(純資産)の合計で、資産をまかなっているという見方になります。

企業の「持っているもの」を見るのが総資産、「その資金の出どころ」を見るのが負債純資産合計、という違いです。

計算式でわかる!負債純資産合計の求め方

企業の財務状況を知る上で、「負債純資産合計」がどのように計算されるかを理解することは非常に重要です。この章では、基本の計算式から貸借対照表との関係、他の指標とのつながりまでを順を追って説明します。

負債純資産合計の求め方

「負債純資産合計」は、次のようなシンプルな計算式で求められます。

負債純資産合計 = 負債合計 + 純資産合計

たとえば、ある企業が3,000万円の負債と、2,000万円の純資産を持っていたとします。この場合、負債純資産合計は 3,000万円 + 2,000万円 = 5,000万円 となります。

つまり、企業がどれだけの資産をどのような形で保有しているのかを示す金額が「負債純資産合計」です。この考え方は、「資産 = 負債 + 純資産」という会計の基本ルールの裏返しになっています。

貸借対照表の各項目とのつながり

貸借対照表は、資産とそれを構成する資金源を整理した表で、項目は以下のように分類されます。

区分 内容例
負債 買掛金、借入金、未払金など
純資産 資本金、利益剰余金、自己株式など
負債純資産合計 上記の負債と純資産の合計

財務諸表の読み解きに役立つ視点

財務諸表は、企業の経営状態を表す「健康診断書」のようなものです。その中でも貸借対照表(バランスシート)は、企業の財政的な体質を知るための大切な資料です。

この章では、読み解き方を紹介します。

ポイント①資産・負債・純資産の関係性を確認する

まずは、財務諸表に登場する基本的な3つの要素について理解しておきましょう。

  • 資産:企業が持っているお金やモノ。現金、設備、在庫、売掛金などが含まれます。
  • 負債:借金など、他人から借りているお金。借入金や買掛金、未払金などがあります。
  • 純資産:会社の元手。資本金やこれまでの利益の蓄積などが該当します。

この3つのバランスによって、企業の財政状態がどのようになっているかを判断できます。

たとえば、負債が多すぎると返済の負担が大きくなり、資金繰りが苦しくなる可能性があります。反対に、純資産がしっかり確保されている企業は、外部に頼らず安定した経営ができる傾向にあります。

ポイント②財務健全性を判断する

ここでは、企業が健全な経営をしているかどうかを判断するためのポイントを紹介します。

  • 流動負債が多すぎないか(短期的な資金繰りに問題がないか)
  • 自己資本比率は十分か(借金に頼りすぎていないか)
  • 利益剰余金が積み上がっているか(過去の利益を内部に留保できているか)

これらをチェックすることで、数字の奥にある経営の安定性や成長性が見えてきます。

また、ひとつの時点の数字だけを見るのではなく、過去数年分のデータを比較してトレンドを確認することも大切です。増加傾向にあるのか、減少しているのかといった変化を見ることで、より深い理解につながります。

ポイント③他の財務指標との組み合わせで深掘りする

財務諸表を読む際は、ひとつの数値だけで判断せず、他の指標と組み合わせることで、より正確な分析ができます。

ここでは、「負債純資産合計」と特に関連の深い3つの指標を紹介します。

  • 自己資本比率:純資産が全体の中でどれくらいの割合を占めているか。会社の安定性を測る指標です。
  • ROA(総資産利益率):企業が持つすべての資産を使って、どれだけ効率よく利益を出しているかを見る指標です。
  • ROE(自己資本利益率):株主が出資したお金(純資産)に対して、どれだけの利益を上げているかを示します。

これらの指標は、すべて「負債純資産合計」つまり総資産を元に計算されます。そのため、基礎的な理解としてこの数値をしっかり把握しておくことが、財務分析の第一歩になります。

ポイント④負債の内訳から経営リスクを読み取る

企業の「負債純資産合計」が同じ金額だったとしても、その中身によって会社のリスクや経営状況は大きく変わります。たとえば、同じ5,000万円という金額でも、次のように内容によって意味が異なります。

短期借入金が多い場合

返済期限が迫っていることが多く、資金繰りが厳しい可能性があります

長期借入金が中心の場合

返済期間に余裕があり、比較的安定した財務状態と見なされます

未払金や買掛金が多い場合

支払いのタイミングに課題がある、または仕入先との取引条件が厳しいことが考えられます

このように、「どのような種類の負債が含まれているのか」という視点を持つことで、企業の経営状態をより深く読み解くことができます。

ポイント⑤融資や投資判断における見られ方を知っておく

企業が融資を受ける場合、銀行などの金融機関は以下のような点を確認します。

  • 負債が総資産に対して過剰でないか(信用リスクの有無)
  • 純資産がマイナスになっていないか(債務超過状態かどうか)
  • 自己資本比率が業界平均と比べて低すぎないか(資本構成の健全性)

また、ベンチャー投資やM&Aのような場面では、単なる合計額ではなく、負債と純資産のバランスや中身まで詳しく分析されます。「この企業はどれだけの自己資本でどのくらいの価値を生み出しているか」といった視点が重要視されるため、資本の内訳まで把握しておくことが大切です。

資産合計 = 負債純資産合計 が一致しない場合は?クラウド会計で解決

この章では、実務でよくある「資産合計と負債純資産合計が一致しないケース」の原因と、それをクラウド会計ソフトでどう確認・修正できるかを解説します。

一致しない原因とは?

貸借対照表は、本来「資産合計 = 負債+純資産(負債純資産合計)」という関係が成り立つように作られています。しかし、実務では次のような理由で一時的にズレが発生することがあります。

  • 仮払金や仮受金などの未処理項目が残っている
  • 減価償却や引当金の会計処理に誤りがある
  • 会計ソフトの初期設定ミス、または仕訳の入力ミスがある

このようなズレを放置すると、決算書の信頼性が損なわれたり、金融機関からの評価が下がったりするリスクもあります。そのため、日常的に帳簿を確認し、必要に応じて修正を加えることが大切です。

クラウド会計ソフトでの確認方法

こうしたズレの確認や修正に役立つのが、近年広まっているクラウド会計ソフトです。freeeやマネーフォワードといったサービスを利用すれば、帳簿から決算書までをオンライン上で一括管理でき、貸借対照表のバランスも簡単にチェックできます。

クラウド会計ソフトは、紙の帳簿に比べてレイアウトが視覚的にわかりやすく設計されており、初心者でも直感的に操作できます。

freeeとマネーフォワードの違いと選び方

クラウド会計ソフトには複数の種類がありますが、特に多くの中小企業や個人事業主に使われているのが「freee」と「マネーフォワード」です。それぞれのソフトには以下のような特徴があります。

比較項目 freee マネーフォワード
操作性 スマホや初心者でも扱いやすいシンプルな設計 会計経験者向けの細かい設定が可能
表示項目 自動での科目分類が充実 手動入力やカスタマイズの自由度が高い
財務レポート AIによる学習機能があり、使うほど精度が向上 Excelとの連携に強く、データ分析に便利

よくある質問(FAQ)

純資産と負債の合計は?

「負債+純資産」の合計が、いわゆる「負債純資産合計」です。これは企業の「総資産(=会社の持ち物全体)」と一致するはずの数値です。

負債の合計はどうやって出すの?

貸借対照表の「負債の部」に記載されている各項目(例:借入金、買掛金、未払金など)を合計します。クラウド会計ソフトでは自動で計算されるので、表示された合計値を確認するだけでOKです。

純資産合計はどこに記載されている?

貸借対照表の右側にある「純資産の部」に表示されています。「資本金」「利益剰余金」「繰越利益」などを合計した数値が「純資産合計」です。

明治通り税理士法人ができること

クラウド会計をうまく活用するためには、ソフトの導入や設定、日常の帳簿管理まで、専門的な知識や判断が必要になります。この章では、明治通り税理士法人が提供している主な支援内容を紹介します。

クラウド会計ソフトの導入から運用までをサポート

freeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトを初めて使う方の中には、「設定が難しそう」「何から始めてよいかわからない」と感じる方も多くいます。明治通り税理士法人では、こうした不安に対して、ソフトの選定から導入、初期設定、残高の登録、取引の入力ルールまでを一貫してサポートしています。経理の初心者でも迷わないよう、画面の操作方法や日常業務で気をつけるポイントなども丁寧に説明し、実務で使える状態まで導きます。

帳簿のズレやエラーを一緒に確認・修正

帳簿を管理している中で、「資産合計と負債純資産合計が一致しない」「数字のバランスが取れない」といった問題が起こることがあります。原因としては、仕訳の入力ミス、科目の選び方の誤り、減価償却の処理ミス、仮勘定の扱いなどが考えられます。明治通り税理士法人では、こうした帳簿のズレを一緒に確認し、どの部分に原因があるのかを明らかにした上で、正しい処理方法を指導します。こうしたサポートは、特に融資や税務調査などの場面で帳簿の正確性が求められる際に、大きな安心につながります。

決算や申告にも対応、クラウド完結型で効率的に

日常の経理業務にとどまらず、決算や法人税・消費税の申告業務にも対応しています。クラウド会計ソフトを使えば、紙の資料をやりとりすることなく、ソフト上に記録された内容をもとにスムーズに決算書を作成し、申告書類まで仕上げることが可能です。データはすべてクラウド上で管理されているため、やりとりもスピーディーで、会計処理の効率化につながります。

オンライン対応で全国どこでもサポート可能

明治通り税理士法人では、ZoomやGoogle Meetなどのオンラインツールを活用して、遠方のお客様にも対応しています。クラウド会計ソフトの操作に不安がある場合には、画面共有を用いて、実際の操作画面を見ながら一緒に確認することもできます。操作方法だけでなく、財務数値の読み方や仕訳の考え方についても丁寧に説明しており、会計が初めての方にもわかりやすいと好評です。

明治通り税理士法人は、クラウド時代に対応した実践的なサポートを通じて、経営者が安心して事業に集中できる環境づくりを支援しています。

まとめ

「負債純資産合計」は、貸借対照表において非常に基本的でありながら、企業の経営状態や財務の安定性を読み解くための大切な指標です。この数値を見ることで、企業がどれだけの資産を持ち、その資産をどのような資金で調達しているかを把握することができます。

明治通り税理士法人では、クラウド会計の導入支援はもちろん、制度の比較、税務の試算、インボイス制度への対応まで、事業者様一人ひとりの状況に合わせたきめ細かなご相談が可能です。「帳簿や決算が正しくできているか不安」「会計ソフトをうまく使いこなせていない」など、どんなお悩みでも構いません。まずはお気軽にご相談ください。

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