クラウド会計ソフトの導入方法とメリット|補助金や支援サービスも解説

クラウド会計ソフトの導入を検討しているけれど、「どのソフトを選べばいいのか分からない」「自社に合った導入方法が知りたい」と悩んでいませんか?
近年、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応が求められる中で、クラウド会計は中小企業や個人事業主にとって欠かせないツールとなりつつあります。
しかし、その一方で「費用や手順が分かりにくい」「社内にITの詳しい人がいない」といった不安も少なくありません。
本記事では、クラウド会計の基本から導入手順、各ソフトの比較、導入支援サービスの活用方法までをわかりやすく解説します。
初めての方でもスムーズに導入できるよう、導入前に知っておきたいポイントを丁寧にご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
クラウド会計とは?従来の会計ソフトとの違い
クラウド会計の基本的な仕組み
クラウド会計とは、インターネット上で動作する会計ソフトのことを指します。従来の会計ソフトがパソコンにインストールして使う「オンプレミス型」であるのに対し、クラウド会計はWebブラウザやスマートフォンアプリを通じてアクセスできる「クラウド型」です。
この仕組みにより、利用者はオフィスだけでなく自宅や外出先など、どこからでも会計データにアクセスし、入力・確認・共有ができます。また、データはソフト提供会社のサーバーに保管され、自動的にバックアップされるため、災害や端末故障によるデータ消失リスクも低減されます。
従来型会計ソフトとの違い
クラウド会計と従来型会計ソフトの違いは多岐にわたりますが、大きく分けて以下の3点が挙げられます。
1.アクセス性
クラウド会計はインターネット接続さえあれば、どこからでも利用可能。従来型はインストールされた端末でしか使えません。
2.アップデート・保守性
クラウド会計は常に最新バージョンに自動更新されます。税制改正などにも迅速に対応できる点が大きな強みです。一方、従来型は都度アップデート作業が必要です。
3.複数人での同時操作
クラウド会計は複数の担当者が同時にアクセスして作業可能です。チームでの経理作業や税理士との連携もスムーズです。
クラウド会計が注目されている背景とトレンド
近年、クラウド会計は中小企業を中心に急速に導入が進んでいます。その背景には以下のような要因があります。
・電子帳簿保存法・インボイス制度の影響
これらの法制度対応には、クラウド型の柔軟性と更新性が有利とされています。
・テレワーク・在宅勤務の普及
いつでもどこでも使えるクラウド会計は、リモート業務との親和性が高く、経理の働き方改革を支える存在になっています。
・IT導入補助金の対象になっている
クラウド会計ソフトは、国の補助制度の対象となることが多く、初期費用を抑えて導入できる点も注目されています。
クラウド会計ソフトの主な導入手順
導入前に準備しておくべきこと
クラウド会計ソフトをスムーズに導入するためには、事前の準備が非常に重要です。ここでは、導入前に確認・整理しておくべきポイントを紹介します。
IT環境や社内体制の確認
まず確認すべきは、自社のIT環境です。クラウド会計はインターネット接続が前提となるため、安定した回線や推奨ブラウザの利用が必要です。また、社内でパソコンやタブレットを使い慣れていない場合は、最低限のITリテラシー向上も検討しましょう。
必要な初期データの整理
従来の会計ソフトや手書き帳簿からの移行を行う場合、過去の仕訳データ、取引先情報、勘定科目などを整理しておくことで、スムーズに初期設定を行えます。Excelなどで整理しておくと、CSVで一括インポートできるクラウドソフトも多く便利です。
セキュリティ対策のチェックポイント
クラウド型ゆえに、社内のセキュリティ方針も明確にしておくべきです。ユーザーごとのアクセス権限設定、ログイン時の2段階認証、定期的なパスワード変更など、クラウド利用に適した安全対策を導入前に検討しましょう。
導入の流れと期間の目安
実際の導入作業は、以下のようなステップで進みます。
初期設定(勘定科目・補助科目など)
会計ソフトにおいて最初に行うべきは、自社に合った勘定科目や補助科目の設定です。クラウド会計ではテンプレートが用意されていることが多いですが、業種や会計処理のクセに合わせてカスタマイズすることで、後々の処理がより効率的になります。
金融機関や請求書ソフトとの連携
クラウド会計の魅力の一つが「外部連携機能」です。銀行口座やクレジットカード、請求書発行ツールなどと連携することで、自動で取引情報が取り込まれ、手作業の入力が不要になります。導入時には、利用している外部サービスの連携可否を確認しましょう。
アクセス権限・ユーザー管理の設定
複数人で使用する場合、誰が何の操作をできるかを管理する「ユーザー権限設定」が必須です。経理担当、上長、税理士など、役割に応じて操作範囲を制限することで、情報漏えいや誤操作のリスクを抑えられます。
クラウド会計ソフトのメリットとデメリット
クラウド会計のメリット
クラウド会計ソフトには、従来型のソフトにはない多くの利点があります。中でも特に注目すべきメリットを以下に紹介します。
自動仕訳とリアルタイム反映
銀行やクレジットカードと連携することで、取引情報を自動で取得し、自動的に仕訳処理が行われます。これにより手入力の手間が大幅に軽減され、入力ミスの防止にもつながります。また、情報はリアルタイムで反映されるため、常に最新の財務状況を把握できます。
遠隔でのデータ共有・複数拠点管理
クラウド型であるため、インターネット環境さえあれば、どこからでもアクセス可能です。これにより、複数拠点を持つ企業やテレワーク中のスタッフでも一元的に会計情報を確認・処理できます。税理士や会計事務所とのデータ共有も簡単です。
郵送・紙業務の削減とコストダウン
請求書や領収書などの書類を電子化し、クラウド上で一元管理できるため、紙の保管や郵送業務が不要になります。これにより、業務効率化だけでなく、郵送費や印刷コストの削減にもつながります。
クラウド会計のデメリットと注意点
一方で、クラウド会計ソフトにはいくつかのデメリットや導入時に注意すべき点も存在します。
セキュリティ対策の必要性
クラウド上に会計データを保管するため、セキュリティ対策は非常に重要です。不正アクセスや情報漏洩のリスクを防ぐために、ソフト提供会社のセキュリティ基準を確認することはもちろん、社内のアクセス管理やパスワード管理の徹底も必要です。
導入時の教育・サポート体制
新しいシステムに慣れるまでには、一定の学習コストがかかります。特に、ITに不慣れなスタッフが多い場合は、使い方を丁寧に説明する体制が求められます。サポート体制がしっかりしているソフトを選ぶことも重要なポイントです。
業務フローとの適合性に注意
すべての業種・業態にクラウド会計がぴったり合うとは限りません。特定の帳簿処理やカスタマイズされた業務フローを必要とする場合、導入後に「使いづらい」と感じることもあります。事前に無料トライアルやデモ版での検証がおすすめです。
導入費用とIT導入補助金の活用方法
クラウド会計の導入にかかる費用相場
クラウド会計ソフトの導入にかかる費用は、主に以下の3つに分類されます。
- 初期費用(初期設定・導入サポート等)
- ベンダーや導入支援業者を通じて設定を依頼する場合、数万円〜十数万円程度かかるのが一般的です。
- 月額利用料
- クラウド会計は月額制が基本で、1,000〜5,000円前後のプランが多く提供されています。使用人数や機能によって価格帯が異なります。
- オプション・追加機能
- 請求書発行機能や給与計算機能などは別料金となるケースもあり、自社の業務に必要な範囲を見極めることが大切です。
初期費用 vs ランニングコスト
クラウド会計は従来型に比べ、初期費用を抑えて導入できる点が魅力です。一方で、毎月の利用料が発生するため、長期的なコスト試算も重要になります。
- 初期費用を抑えたい場合
- 補助金制度の活用や、無料トライアルを利用して自社で導入設定を行うと費用削減につながります。
- ランニングコストを抑えたい場合
- 年間契約割引やパッケージプランの活用も検討しましょう。
IT導入補助金を活用するには?
クラウド会計ソフトの導入は、国が支援する「IT導入補助金」の対象となる場合があります。この制度を活用すれば、費用の一部を国が補助してくれるため、コスト面の不安を軽減できます。
対象ソフトと支援内容
IT導入補助金の対象として登録されているクラウド会計ソフト(例:freee、マネーフォワードクラウドなど)を選ぶことで、ソフト導入費用・設定費用などの最大2/3まで補助が受けられることがあります。
申請の流れと注意点
- IT導入支援事業者を選定(導入サポートも含めて相談可能)
- 事業計画書など必要書類の準備
- 補助金申請 → 採択後に導入・支払い → 実績報告 → 補助金交付
注意点としては、事前申請が必要である点と、補助対象の範囲やタイミングによって条件が異なるため、IT導入支援事業者との連携が重要になります。
おすすめのクラウド会計ソフトと比較ポイント
主要3社の特徴と比較(freee / マネーフォワード / 弥生)
クラウド会計ソフト市場では、「freee」「マネーフォワードクラウド(旧MFクラウド)」「弥生会計オンライン」が三大メジャーとして広く利用されています。それぞれに強みがあるため、自社のニーズに合ったものを選ぶことが重要です。
| ソフト名 | 特徴 | 主な利用層 |
| freee | 経理未経験者向けに直感的なUI設計。人事・給与との連携も得意 | スモールビジネス、スタートアップ |
| マネーフォワードクラウド | 他社サービスとの連携が豊富。中小企業の経理・財務向けに強い | 成長期の中小企業・個人事業主 |
| 弥生会計オンライン | 会計ソフトの老舗ブランド。税理士との連携機能が充実 | 会計慣れした法人、既存ユーザー |
料金プランと機能比較表
以下に、2025年時点での主要3社の料金プラン・機能を比較した例を紹介します
| ソフト名 | 月額費用(税抜) | 主な機能 | 無料トライアル |
| freee | ¥1,980〜 | 自動仕訳、レポート作成、請求書作成、人事労務連携 | あり(30日) |
| MFクラウド | ¥1,480〜 | 銀行連携、自動仕訳、レポート、電子帳簿保存対応 | あり(30日) |
| 弥生会計オンライン | ¥1,500〜 | 仕訳帳、総勘定元帳、インボイス対応、税理士連携 | あり(1年間) |
※実際の最新情報は各公式サイトをご確認ください
導入実績や評判から選ぶポイント
会計ソフトは一度導入すると、継続的に使い続けることになるため「サポート体制」や「実績・信頼性」も大切な判断材料です。
- 導入社数・継続率が高いか?
- 信頼できる企業が多く導入しているかどうかは大きな指標です。
- ユーザーレビュー・サポート評価
- 操作性・ヘルプ対応などの口コミは導入後の安心材料になります。
- 他の業務ソフトとの親和性
- 自社で使っている請求書・給与・販売管理ソフトとの連携性も要チェックです。
クラウド会計導入支援サービスとは?
導入支援サービスを利用するメリット
クラウド会計ソフトの導入支援サービスとは、ソフトの初期設定や運用設計、スタッフ教育までを専門家がサポートするサービスです。導入支援を利用することで、以下のようなメリットがあります。
- 導入準備から運用開始までをスムーズに進められる
- 自社の業務に合った設定をプロの視点で最適化してくれる
- 導入後も操作方法やトラブル対応のフォローが受けられる
初めてクラウド会計を導入する企業や、ITに不安がある中小企業にとって、安心して導入できる強力なパートナーとなります。
税務のプロがサポートする安心感
税理士法人や会計事務所による導入支援であれば、単なる操作説明にとどまらず、税務・会計処理の視点からのアドバイスも受けられるのが大きな強みです。
例えば、
- 勘定科目や補助科目の設定
- インボイス制度や電子帳簿保存法対応
- 記帳代行・税務申告との連携
- 給与計算と会計ソフトの連携
実務に直結した支援が受けられるため、ソフトを「導入するだけ」で終わらず、実際に使いこなして業務効率化を実現するところまで伴走してもらえるのが特徴です。
サポート内容と料金プランの一例
導入支援の内容や料金は、事業規模やサポート範囲によって異なります。以下は、明治通り税理士法人の導入支援サービスを想定した例です。
| サポート内容 | 概要 | 料金目安 |
| 初期導入支援 | ソフト選定・初期設定・勘定科目・銀行とクレジットカードの連携設定など | 50,000円〜 |
| 運用サポート | 月次レビュー、仕訳のチェック、質問対応 | 月額10,000円〜 |
| 導入+運用フルパック | 上記すべて+訪問サポートなど | 要見積もり |
クラウド会計導入支援サービスに関するよくある質問
Q. ITに詳しくない社員でも使えるようになりますか?
はい、ご安心ください。導入から操作まで丁寧にサポートいたします。
初めてクラウド会計を使う方でもスムーズに運用できるよう、当法人では以下のような支援を行っています。
- 初期設定時の同行サポート(基本はオンライン、訪問はご相談となります)
- 業務フローに合わせた操作マニュアルの作成
- 担当者ごとの1対1レクチャー(操作指導・QA対応)
- チャット・電話・Zoomによる定期的なフォロー
特に「経理担当者が1人だけ」「紙ベースの業務が中心だった」という企業様からも、「思ったよりすぐ使いこなせた」とご好評をいただいております。
Q. 導入後に業務フローと合わなかったらどうなりますか?
ご安心ください。業務に合わせたカスタマイズ・再設計も柔軟に対応可能です。
クラウド会計は汎用性の高いツールですが、実際の運用では業種や企業文化に応じた調整が必要になるケースもあります。当法人では以下のような対応を行っています:
- 業務ヒアリングをもとに再設定(勘定科目・運用フローの見直し)
- システムの利用範囲を段階的に広げるステップ設計
- 必要に応じた社内説明会・追加研修
「導入して終わり」ではなく、「使いこなして成果につなげる」ことをゴールとしたサポート体制を整えています。
まとめ|クラウド会計導入の第一歩は情報収集から
クラウド会計ソフトは、経理業務の効率化・ペーパーレス化・業務の可視化を実現する、非常に有効なツールです。特に、法制度の変化や働き方の多様化に対応するうえでも、クラウド型への移行は今後ますます加速すると予想されます。
しかし、「どのソフトを選べばよいか?」「うちの会社でもうまく使えるのか?」といった不安や疑問を持つ方も多いはずです。そうした時こそ、導入支援サービスの活用や、専門家への相談が非常に効果的です。
明治通り税理士法人では、クラウド会計ソフトの導入支援から運用サポートまで、一貫した体制でお客様をサポートしています。
「まずは話だけでも聞いてみたい」「補助金を使って費用を抑えたい」といったご相談も大歓迎です。
ぜひお問い合わせください。