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投稿日:2025.11.07

会社の税金をざっくり解説|利益別に概算シミュレーション付き

「法人税って結局いくらかかるの?」
「赤字でも税金ってあるの?」
「税金のことは苦手だけど、最低限は理解しておきたい」

そんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事では会社が支払う税金について、ざっくり・わかりやすく解説します。

税金の種類ごとの違いや、利益額に応じたおおよその納税額の目安、そして節税の基本や税理士に相談すべきタイミングなどをまとめています。

法人が支払う「3つの税金」とは?

会社を経営していると、利益が出たかどうかにかかわらず、さまざまな税金が発生します。ここでは、法人(会社)が支払う代表的な3つの税金について紹介します。

会社が支払う主な税金は、次の3つに分けられます。

  • 法人税(国に納める税金)
  • 法人住民税(都道府県・市区町村に納める税金)
  • 法人事業税(都道府県に納める税金)

これらは「法人三税(ほうじんさんぜい)」と呼ばれ、会社にとって基本的かつ避けて通れないものです。それぞれの税金には、目的や計算方法に違いがあるため、以下で順番に見ていきましょう。

法人税|利益に対する国の税金

法人税は、会社の利益(正確には課税所得)に対して国に納める税金です。売上から必要な経費を差し引いて残った利益に税率をかけて計算されます。

たとえば、課税所得が1,000万円だった場合、法人税だけでおおよそ150万円前後が発生することになります。実際の税率は、会社の規模や利益額によって異なります。

法人住民税|地方自治体への税金

法人住民税は、会社の本店所在地がある都道府県や市区町村に支払う税金です。この税金は、以下の2つの要素で構成されています。

  • 法人税割:法人税に連動して発生する部分
  • 均等割:利益が出ていなくても発生する定額部分

たとえ赤字であっても、均等割の支払いは必要であり、多くの中小企業では年間で約7万円前後が発生します。また、均等割は資本金等の額の大きさによって変動しますので、ご注意が必要になります。

法人事業税|事業活動に対する地方税

法人事業税は、会社の事業そのものに対して課される税金で、都道府県に納めます。基本的には利益が出ている企業が対象となり、利益に応じた税率で計算されます。ただし、業種や会社の形態によっては税率が異なる場合があります。

所得と利益の違いもざっくり解説

税金の話をしていると、「利益」や「所得」という言葉がよく登場しますが、意味は少し異なります。

  • 利益:売上から経費を引いた金額(会計上の数値)
  • 所得:利益に税務上の調整を加えた金額(課税対象となる数値)

つまり、税金は会計上の「利益」にそのまま課税されるのではなく、必要な調整を行ったあとの「所得」に対して課されるという点をおさえておきましょう。

法人税の税率と区分(2025年版)

法人税は、会社の種類や資本金、所得金額によって税率が異なります。すべての会社に同じ税率が適用されるわけではないため、法人の規模や形態に応じた違いを知っておくことが大切です。

ここでは、一般的な中小企業が該当する「普通法人」を中心に、2025年時点での分類と税率について紹介します。

普通法人・資本金1億円以下/以上の違い

ここでは、会社の資本金の額によって異なる法人税率の違いを紹介します。

資本金1億円以下の法人(中小企業)

資本金1億円以下の普通法人には、以下のように段階的な税率が適用されます(2025年時点の目安です)。

課税所得金額
年800万円以下:およそ15パーセント
年800万円超 :およそ23.2パーセント

たとえば、課税所得が1,200万円あった場合、800万円までは15パーセント、残りの400万円には23.2パーセントが適用されるというイメージです。

資本金1億円超の法人(大企業)

資本金が1億円を超える法人は、大企業として扱われます。この場合、軽減税率の対象とはならず、課税所得の全体に対して一律23.2パーセントの税率が適用されます。

つまり、企業の規模が大きくなるほど、法人税の負担割合も高くなるという点が特徴です。

業種・法人種別による違い

ここでは、業種や法人の種類によって変わる法人税の取り扱いについて紹介します。

法人の形態や目的によっては、税率が軽減されたり、そもそも課税対象とならない部分があったりと、一般的な企業とは異なるルールが適用されることがあります。

医療法人(特定・非特定)

医療法人には「特定医療法人」と呼ばれる分類があり、一定の条件を満たすことで法人税の軽減措置を受けることができます。非特定医療法人では通常の課税が行われますが、公益性が高いと判断された場合にのみ特例の対象となります。

協同組合等

協同組合や農業協同組合などの場合、組合員に対する事業活動に限って、非課税または軽減税率が適用されるケースがあります。ただし、組合外への取引が増えると通常の法人税が適用されることもあります。

公益法人・一般社団法人など

公益法人や一般社団法人は、非営利の目的で設立されているため、収益事業に該当する部分にのみ法人税がかかります。たとえば、寄付活動や福祉活動などは非課税ですが、物販やサービス提供などで利益を得る場合は、その部分だけが課税対象となります。

【シミュレーション】利益別の法人税概算額

法人税は「利益が出たときに支払う税金」ですが、実際にどのくらいの金額になるのかはイメージしにくいかもしれません。ここでは、会社の利益額ごとに、税金がどのくらい発生するのかをシミュレーション形式で紹介します。

ざっくり利益の30パーセントが税金となる

ここでは、利益の額ごとにおおよその税額を計算して紹介します。

法人税、法人住民税、法人事業税などを合わせた全体の税負担を「実効税率」と呼びます。中小企業では、この実効税率がだいたい30パーセント前後になることが多いため、利益に30パーセントをかけると、ざっくりとした納税額の目安を出すことができます。

試算の目安一覧(実効税率30パーセントとして試算)

  • 利益額1,000万円 → 税金 約300万円(一般的な中小企業の目安)
  • 利益額3,000万円 → 税金 約900万円(成長期の企業に多い規模)
  • 利益額1億円   → 税金 約3,000万円(節税が重要になる水準)

このように、利益が増えると税額も大きくなります。利益のうち約3割が税金として支払われると考えておくと、資金計画や節税対策を立てやすくなります。

調整後の課税所得をもとに税金が算出される

会計上の利益と、実際に税金の計算に使われる課税所得は、必ずしも同じではありません。法人税の計算では、以下のような調整を行う必要があります。

主な調整内容

  • 減価償却費の調整
  • 損金不算入項目の加算
  • 繰越欠損金(過年度赤字)の控除

そのため、「利益が出た=そのまま税金がかかる」というわけではなく、調整後の課税所得をもとに税金が算出される点に注意が必要です。

赤字でも支払う税金がある?

会社の利益が赤字であれば、税金はかからないと考えている方も多いかもしれません。しかし実際には、利益が出ていなくても支払わなければならない税金がいくつかあります。ここでは、赤字でも発生する税金の種類や仕組みについて紹介します。

赤字でも発生する法人住民税の均等割

ここでは、利益が出ていない場合でも必ず支払いが発生する「均等割」について紹介します。

法人住民税には「均等割」と呼ばれる部分があり、これは会社の利益に関係なく、会社の規模(資本金や従業員数)に応じて定額で課税されます。

均等割の目安(東京都23区の場合)

  • 資本金1,000万円以下(従業員50人以下) → 年間 約7万円
  • 資本金1,000万円超~1億円以下      → 年間 約18万円
  • 資本金1億円超             → 年間 約40万円以上

このように、赤字であっても会社を存続させている限り、一定の税金は必ず発生します。税金の支払いがゼロになるわけではない、という点をしっかり押さえておきましょう。

均等割以外にかかる税金

ここでは、均等割以外にも赤字企業に発生する可能性がある税金について紹介します。代表的なものは以下のとおりです。

消費税
前々年度の課税売上高が1,000万円を超えている場合は、たとえ赤字でも納税義務が発生します。

登録免許税や印紙税
会社設立や役員変更などの登記、契約書の作成などに応じて支払う必要があります。

このような税金は、事業活動の有無や利益の状況にかかわらず発生するため、会社として存在している以上、完全に税金をゼロにすることはできないという点に注意が必要です。

税金を抑える方法|知っておきたい節税の基本

会社経営では、利益を出すことももちろん大切ですが、その利益に対してかかる税金をどのように抑えるかも非常に重要です。ここでは、中小企業が取り組みやすい節税の基本的な方法について紹介します。

赤字の繰越控除(欠損金の繰越控除)

ここでは、赤字が出た年の損失を翌年以降に活用する制度について紹介します。

事業で赤字が出てしまった場合、その損失を将来の利益から差し引いて税負担を軽くできる制度があります。これを「欠損金の繰越控除」といい、最大で10年間にわたって損失を繰り越すことができます。この制度を使うためには、青色申告の承認を受けている必要があります。

繰越控除の具体例

2024年:赤字が500万円
2025年:利益が600万円

→ この場合、600万円から赤字分500万円を差し引いた100万円に対して課税されます。

赤字の年であっても、将来の節税に活かすためには正しく申告しておくことが大切です。

未払費用・賞与の計上タイミング

ここでは、未払費用を活用した節税の考え方について紹介します。

未払費用とは、実際にはまだお金を支払っていないものの、その年の経費として計上できる支出項目です。たとえば、決算月に賞与を支給予定であれば、支払いが翌月であっても、その分を未払金として処理することで、当期の経費に含めることができます。

注意点

このような処理は節税に役立ちますが、根拠のある見積もりや、社内での正式な決定が必要です。税務署からの確認が入りやすい項目でもあるため、事前の準備をしっかり行うことが重要です。

在庫処理と棚卸資産評価の見直し

ここでは、在庫を適切に評価することで節税につなげる方法について紹介します。

在庫として保有している商品や原材料が多く残っている場合、それらは資産とみなされて課税対象になります。そのため、不要な在庫や売れ残りが多いと、税金の負担が増えることがあります。

見直しのポイント

  • 長期間売れていない商品があれば、評価を見直して減額できないか検討する
  • 不良在庫を思いきって処分または廃棄する
  • 棚卸の精度を高め、実際に使わない資産を減らす

このような取り組みは、節税につながるだけでなく、キャッシュフローの改善や経営の効率化にも効果があります。

税理士に相談すべきタイミングは決算の2〜3ヶ月前

法人税をはじめとする会社の税金は、決算が確定してからでは対応できることが限られてしまいます。そのため、節税のチャンスを逃さないためには、決算の2〜3ヶ月前のタイミングで税理士に相談しておくことが大切です。

事前に準備できる内容が増えることで、税金面だけでなく資金繰りや経営判断にも余裕が生まれます。

決算前に相談すべき主な項目

  • 未払費用を経費として計上できるかどうかの確認
  • 在庫の評価や、不要な在庫の処分方法についての検討
  • 赤字がある場合、その繰越控除の活用方法
  • 役員報酬の金額や支給タイミングの見直し

こうした項目は、決算後には手遅れになってしまうことも多く、早めに相談しておくことで不要な税金の支払いを避けることができます。

「もっと早く相談していればよかった」と後悔しないためにも、決算の少し前の時期こそが、最も価値ある相談タイミングです。

明治通り税理士法人ができること

明治通り税理士法人は、単に申告や計算を行うだけの事務的な税理士ではありません。中小企業や個人事業主の方が、日々のちょっとした悩みを気軽に相談できる「身近なパートナー」として対応しています。

  • 売上が増えたけど、税金はどうなる?
  • このタイミングで役員報酬を増やしても大丈夫?
  • 赤字のまま来期に突入しそうだけど、何かできることは?

こうした日常的な疑問にも丁寧にお答えしています。

全国対応・オンライン相談にも対応

明治通り税理士法人では、クラウド会計を活用しているため、全国どこにお住まいの方でもサポート可能です。Zoomなどを使った面談のほか、書類もすべてデータでやり取りできるため、郵送の手間もありません。場所や時間にとらわれず、経営者の状況に合わせた柔軟な対応を行っています。

クラウド会計の導入や運用支援も

会計ソフトの導入や使い方に不安がある方にも、しっかりとサポートを行っています。freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトに対応しており、初めての方でも安心してスタートできます。

  • ソフトの選び方から導入までをサポート
  • 操作方法や設定もていねいにフォロー
  • 財務データの見える化で経営判断がスムーズに

こうした対応を通じて、「税金の不安」だけでなく、「経営の見通し」までサポートできるのが特徴です。

まとめ

会社にかかる税金は、種類も多く、計算方法も複雑に感じられるかもしれません。ですが、最低限の知識をざっくりとでも持っておくだけで、資金繰りや経営判断の精度は大きく変わります。

税金のことを「あとで考えよう」と後回しにしてしまうと、気づいたときには対策が間に合わず、結果的に損をしてしまうことも少なくありません。

だからこそ、大切なのは「まず知ること」。そして、状況に合わせて「相談すること」で、将来の不安に備えることができます。

明治通り税理士法人では、初めてのご相談から丁寧にわかりやすく対応しています。税金のことがよくわからない方も、「なんとなく不安…」という方も、安心してご相談いただけます。

無料相談受付中

「税理士の切り替えを考えている」「経理が回らないから外注したい」「今の税理士でよいのか悩んでいる」
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