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投稿日:2025.11.07

法人税別表とは?種類・書き方・注意点まで徹底解説!

法人税申告書を正しく提出するには、欠かせないのが「法人税別表」です。

しかし「別表ってそもそも何?」「どの様式を使えばいいの?」と悩む経理担当者や事業者も少なくありません。法人税別表は、課税所得や税額控除の根拠を明確に示すための書類で、種類ごとに異なる役割を持っています。

この記事では、法人税別表の基本から種類ごとの特徴、作成のポイント、e-Taxやクラウド会計との連携方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。

目次

法人税別表とは?|申告書作成に欠かせない基礎知識

ここでは、法人税別表の基本的な意味や目的、なぜ必要なのかについてわかりやすく解説します。

法人税別表とは何か?

法人税別表とは、法人が税務署に提出する「法人税申告書」に添付する書類で、申告内容の詳細や計算の根拠を示すための補足資料です。会社の決算データをもとに、税金の計算に必要な情報をまとめるもので、申告の正確性を支える重要な役割を持っています。

たとえば、会計上の利益と税務上の課税所得は一致しないことが多いため、その差を調整するための情報を別表に記載します。こうした書類は、税務署が内容を確認しやすくするために必要不可欠です。

法人税別表は、提出義務のある法人にとっては、「法人税申告書が本体」で「別表はその明細・根拠を記した資料」と考えるとイメージしやすいでしょう。

法人税別表の目的と役割

法人税別表の目的は、法人の所得金額や税額を正しく計算し、その計算内容を税務署にわかりやすく示すことです。会社の決算書だけでは税務上の調整が見えづらいため、別表を使って補足説明を行います。

別表は種類ごとに役割が異なります。たとえば、会計と税務の差異を調整するためには「別表4」が使われ、利益積立金の計算には「別表5-1」、外国税額控除を適用する場合は「別表6」を使用します。

このように、法人税別表は単なる書類のひとつではなく、税務申告全体の中で非常に大切な計算の根拠となる資料なのです。

法人税別表の種類と特徴

ここでは、法人税別表の中でも特に利用頻度が高く、実務でよく使われる代表的な別表と、それぞれの特徴について紹介します。

別表1(各事業年度の所得に係る申告書)

別表1は、法人税の最終的な納税額を算出するための明細書です。法人税申告書の中でも中心的な書類で、すべての法人が提出する基本様式といえます。課税所得に対する税率を適用し、さらに税額控除の有無などを反映させて、納付すべき税額を確定します。

この別表の計算は、別表4で算出された所得金額をもとに進められます。また、ここで確定した税額は、地方法人税や法人住民税の計算にも関連してくるため、慎重に作成する必要があります。

別表4(所得の金額の計算に関する明細書)

別表4は、会計上の利益と税務上の所得の違いを調整するための別表です。企業会計と税法上のルールには差があるため、そのギャップを正しく整理して、税務上の課税所得を導き出す目的で使われます。

たとえば、会計上は費用として認められていても、税務上では損金算入できない交際費の一部や寄附金などは、別表4で「加算」として調整します。逆に、受取配当金など課税対象から除外できるものは「減算」として扱われます。最終的に計算された所得金額は、別表1へ連動して税額の計算に反映されます。

別表5-1(利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書)

別表5-1は、法人の内部留保である利益剰余金がどのように増減したかを記録するための別表です。会計上の「利益剰余金」と税務処理の結果を比較しながら、資本金や純資産の動きを整理していきます。

この別表では、期首の残高に当期利益などを加算し、配当や寄附金の支出などを減算して、期末の利益剰余金残高を算出します。作成した内容は、貸借対照表と一致していることが求められ、整合性が取れていないと税務署から指摘される可能性があります。

別表5-2(租税公課の納付状況等に関する明細書)

別表5-2は、税務処理上の積立金や損金経理に関する記録を行う別表です。減価償却や引当金、寄附金、繰延資産など、一時差異や税法上の制限がある項目について、それぞれの増減と期末残高を整理します。

この別表で記録された内容は、別表4の税務調整に連動しており、例えば減価償却費の調整や貸倒引当金の繰入限度額の確認などに役立ちます。計算ミスや記載漏れがあると、結果として所得金額が不正確になるため、慎重な対応が求められます。

別表6(税額控除に関する明細書)

別表6は、法人税から控除できる各種制度について詳細を記載するための別表です。研究開発費の税額控除、外国税額控除、所得拡大促進税制など、適用できる控除の内容に応じて、別表6-1〜6-29まで複数の様式に分かれています。

制度によっては、控除の上限が設けられていたり、適用条件に該当しているかを証明する書類が必要だったりするため、税務上の専門知識が必要になります。控除できる金額がそのまま税額に反映されるため、記載ミスがないよう注意が必要です。また、使い切れなかった控除額を翌期に繰り越せる場合もあるため、長期的な税務戦略としても重要な項目です。

法人税別表に関する注意点

ここでは、法人税別表の中でも特に注意が必要なポイントについて紹介します。

別表6と別表8の違い

ここでは、特に間違いやすい別表6と別表8の違いについて整理しておきます。

別表6は、税額控除に関する内容を記載するための別表です。外国税額控除や研究開発費に対する控除、所得拡大促進税制など、さまざまな制度ごとに様式が用意されており、用途によって使い分けます。

別表8は、主に租税特別措置法に基づいた課税制度に関する別表です。たとえば、特定同族会社の留保金課税など、特定の法人が対象になる制度が含まれています。こちらも目的に応じて別表8-1から8-5まで種類があります。

どちらも税額の調整に関わる点は共通していますが、別表6は控除、別表8は加算や特例に関する記載が中心となっており、まったく異なる性質の別表であることに注意が必要です。

別表の連動関係

法人税別表は、それぞれ独立した書類のように見えますが、実際には相互にデータが関連しているため、整合性がとれていないと申告全体の信頼性が損なわれるおそれがあります。

たとえば、以下のような連動関係があります。

  • 別表4で算出した最終的な所得金額は、別表1での課税所得額と一致していなければならない
  • 別表5-1で記載した利益剰余金残高は、決算書(貸借対照表)の純資産残高と整合性が必要
  • 別表5-2で処理した金額が、別表4で適切に加算・減算されているか確認する必要がある

こうした整合性が取れていない場合、税務署から問い合わせを受けたり、修正申告を求められることがあります。場合によっては過少申告加算税などのペナルティにつながることもあるため、十分な注意が必要です。

法人税別表の書き方|作成フローとポイント

ここでは、法人税別表を作成するための基本的な流れと、作業時に気をつけたいポイントについて紹介します。

別表作成の全体フロー

法人税別表の作成は、会社の決算が終わったあとに行う申告業務の一部であり、以下のような手順で進めるのが一般的です。

決算業務の完了

まずは会計上の決算を正確に締めることが前提になります。損益計算書(PL)や貸借対照表(BS)、勘定科目内訳書などが確定していなければ、別表に記載する数値も決まりません。

対象別表の特定

事業内容、法人の種類、適用可能な税額控除の有無などに応じて、必要な別表を選定します。多くの法人では、別表1・4・5系統を基本とし、税額控除を適用する場合は別表6も必要になります。

数値の転記と調整

決算書の数値をもとに、別表へ数値を転記していきます。その際には、会計と税務の違いによって加算・減算が必要な項目を整理し、適切に調整を加えていきます。

別表間の整合性チェック

別表の内容は相互に関連しているため、整合性の確認が重要です。たとえば、別表4で算出した所得金額が別表1に正しく転記されているか、別表5-1の利益剰余金の期末残高が貸借対照表の金額と一致しているかなどをチェックします。

提出書類のまとめと電子申告準備

すべての別表が完成したら、法人税申告書一式をPDFやXML形式で整え、e-Taxなどの電子申告システムを使って提出できるよう準備します。

よくある記入ミスと対策 

法人税別表の作成において、以下のような記入ミスがよく見受けられます。

よくあるミス 内容 対策
加算・減算の区分ミス 本来「加算」すべき項目を「減算」と記載 国税庁の記載要領で具体例を確認
数値の転記ミス 別表4と別表1、別表5-1との数字が一致しない ダブルチェック体制を設ける
控除金額の記入漏れ 外国税額控除や試験研究費控除を記載していない 利用可能な控除を事前にリストアップ
様式の誤使用 最新の別表様式を使用していない 国税庁の最新版PDF・Excelを使用する

これらのミスを防ぐには、「記載前の事前チェック」と「提出前のダブルチェック」が不可欠です。

記載例・サンプルの活用がおすすめ

初めて法人税別表を作成する場合や、不慣れな別表を扱う場合は、国税庁が提供している「記載例」や「記載要領」を活用することを強くおすすめします。

国税庁ホームページでは、別表ごとのPDF様式やエクセルテンプレート、記載例が掲載されています。

電子申告・クラウドソフトで別表作成を効率化しよう

ここでは、クラウド会計ソフトや電子申告システムを活用して、法人税別表の作成や提出業務を効率化する方法を紹介します。

クラウドソフト活用のメリット

クラウド会計ソフトを使うことで、過去の決算データを自動で取り込んだり、数値の転記作業を省略できるといったメリットがあります。申告書に必要なデータは自動でXML形式に変換され、電子申告にもスムーズに対応できます。

また、各ソフトにはエラー検知の機能があり、別表間の数値不整合などを事前にチェックすることも可能です。税理士とオンラインでデータをやり取りすることもできるため、確認作業や修正のスピードも大幅に向上します。

手書きやExcelによる手入力と比較して、ミスの防止と業務効率の両面で大きな効果が期待できます。

e-Tax活用のメリット

e-Taxを活用することで、紙による提出に比べて、より迅速で効率的な申告が可能になります。書類の郵送や税務署への持参が不要になるため、提出の手間を省くことができます。

さらに、e-Taxでは提出と同時に到達確認のメッセージが発行され、申告書が正しく送信されたかどうかをリアルタイムで確認できます。控除の適用や税額の計算なども、システム上でのチェック機能によってミスを防ぐことができます。

過去の申告内容のデータも蓄積されるため、翌年以降の申告作業にも役立ちます。クラウドソフトとの連携により、e-Taxへのデータ転送も簡単に行えます。

e-Taxでの提出時の注意点

電子申告(e-Tax)を利用して法人税申告書を提出する際には、いくつか注意すべき点があります。

添付書類の形式に注意する

e-Taxでは、PDFやXML形式でのファイル提出が求められます。事前に使用しているソフトウェアやファイル形式が対応しているかを確認しておきましょう。なお、OCR(光学文字認識)に対応したPDF様式は、国税庁のホームページから無料でダウンロード可能です。

容量やファイル数の制限を確認する

e-Taxでは、1ファイルあたりの容量が5MB以内などの制限があります。申告内容が多い場合には、ファイルを分割したり、zip形式でまとめたりする工夫が必要です。提出直前で容量オーバーに気づくと、作業に手間取るため、事前の確認が重要です。

提出期限と送信エラーへの備え

電子申告は、システム上のトラブルや通信エラーが起きることもあります。締切間際では対応が間に合わない可能性もあるため、数日前には提出できるようスケジュールを組むと安心です。万一送信エラーが発生した場合には、e-Taxの「送信履歴」や「到達確認メッセージ」で状況を確認し、必要に応じて再送信します。

よくある質問(FAQ)

法人税には何種類ありますか?

法人税には、法人税・地方法人税(いずれも国税)、法人住民税・事業税(いずれも地方税)があります。法人税別表で主に対象となるのは法人税と地方法人税です。

法人の課税区分は?

法人の課税区分には、普通法人、公益法人等、人格のない社団等などがあります。法人の種類により、使う別表や添付資料が異なるため、区分の確認が重要です。

法人税別表のPDFはどこでダウンロードできますか?

国税庁の公式サイトで、法人税別表のPDF様式や記載要領、記載例を無料でダウンロードできます。OCR対応のPDFやエクセル版も利用可能です。

明治通り税理士法人ができること

明治通り税理士法人は、クラウド会計や電子申告の実務に強く、全国の法人に向けて高品質な税務サポートを提供している会計事務所です。

同事務所では、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトに対応しており、リアルタイムでのデータ共有が可能です。そのため、法人税別表の作成ミスを早い段階で発見・修正でき、申告業務をスムーズに進めることができます。

法人税別表の作成については、中小企業から上場準備企業まで幅広い法人を支援してきた実績があり、別表1や4だけでなく、複雑な別表6や5-2などにも対応可能です。特に、初めて別表を作成する方や、処理方法に不安を感じている方には丁寧な説明とサポートを提供しています。

また、資料のやり取りはすべてクラウドで完結し、面談もZoomなどを活用することで、地理的な制約を受けることなく全国対応を実現しています。

さらに、すでに提出済みの別表に誤りがあった場合の修正申告や、更正の請求などにも対応しています。過年度分の見直しや、税務署とのやり取りも円滑にサポート可能なため、万が一の際にも心強いパートナーとなります。

「初めて法人税別表を作成するため不安がある」「今の税理士がクラウドや電子申告に対応していない」「税務リスクを減らしたい」などのお悩みがある方は、明治通り税理士法人への相談を検討してみてください。オンラインでの無料相談にも対応しているため、気軽に問い合わせることができます。

まとめ

法人税別表は、法人税の申告において正確な税額を計算し、その根拠を税務署に示すための非常に重要な書類です。種類が多く、それぞれに目的や記載内容が異なるため、内容を正しく理解していないと誤記やミスが発生し、結果として修正申告やペナルティにつながる可能性もあります。

今後は、税務申告の電子化やクラウド化が一層進み、法人税別表の作成にもスピードと正確性が強く求められる時代になっていきます。

もしも自社での対応に不安がある場合や、クラウド化による業務効率化を目指したい場合には、明治通り税理士法人までお気軽にご相談ください。経験豊富な専門スタッフが、あなたの法人税申告業務を安心かつ確実にサポートします。

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